名もなき日常

何気ない毎日が大きな物語を作っている

渡瀬恒彦氏に捧ぐ

目覚めてテレビのスイッチを入れ、

最初に目にしたニュースが、渡瀬恒彦氏逝去のニュースだった。

愕然とした。

信じられなかった。

 

家にいる時間が増えてから、

今まで以上にサスペンスの再放送を目にするようになった。

BS放送CS放送を含めると、1日中サスペンスが楽しめる。

 

再放送のサスペンスは、本放送で一定の人気があり、

再放送をした場合にも、ある程度視聴率が見込めるものを放送しているはずだ。

代表例がテレビ朝日の相棒だろう。

 

再放送をする番組の中で、主演として一際目立っていたのが、

渡瀬恒彦氏である。

自身が好きな「サスペンス俳優」の一人でもある。

シリーズ物の代表作も多い。

 

大ファンというわけでもなく、彼を語るに足るだけの知識や情報はないが、

それでももう渡瀬氏が主演の新しいドラマを見ることができないのは、

非常に無念である。

 

4月から放送が決定している「警視庁捜査一課9係」は、今年がseason12。

干支が一回りする節目の年である。

渡瀬氏自身の思い入れも大変強い作品であるようで、

何とか撮影には参加したいという意思を表明していたそうだが、

結果的に撮影はできずに、この世を去る形になってしまった。

同作品が好きで、4月からの放送を楽しみにしていた矢先の出来事に、

残念でしかたがない。

 

幼い頃から、「土曜ワイド劇場」はじめ、サスペンスは良く見ていた。

実家にいた頃はテレビのない自分の部屋にいることが多かったため、

見たいものがあるときだけ、テレビのある部屋に顔を出していた。

流行りもののドラマは、毎週見ないとドラマの続きが分からないが、

サスペンスはたいてい1話完結である。

たとえ見逃しても、次の回に支障がないため、その後腐れのなさが、

当時の自分の需要には、マッチしていたのかも知れない。

 

だいたいサスペンスで主演となる俳優・女優は決まっている。

その中の代表格の一人が、渡瀬恒彦氏である。

また、彼が演じるキャラクターが魅力的であり、

ついつい思い入れが深くなってしまう。

 

サスペンスにとどまらず、彼の俳優としての代表作は数多く存在すると思うが、

サスペンス好きの自身にとって、彼が出ている作品で、

特に思い入れがあった作品をいくつか列挙したい。

 

 

タイトルだけだと少ないように感じるが、

それぞれのシリーズが10年以上続く息の長いものが多い。

渡瀬氏がそれぞれの役に息を吹き込むことで、

長年愛されるキャラクターを生み出していった結果だと思う。

 

彼の功績をたどっている中で思い出したが、

半落ち」のテレビ版で梶総一郎役を演じていたのも、渡瀬氏であった。

映画版の「半落ち」があまりにも傑作であると感じていた当時、

テレビ版を放送する必要があるのかという感想を抱いたが、

渡瀬氏が主演ならば見てみようと思った記憶がある。

彼ならば、予想以上の梶総一郎役を演じてくれるのではという期待からだ。

 

半落ち」はサスペンスではないが、

それほどまでに、渡瀬氏は自らのサスペンス自人生にとって、

欠かせない存在だった。

 

上記に挙げたのは、彼の俳優人生の中でのほんの一部に過ぎない。

改めて彼の功績を拝見すると、

ドラマ史に残る名作品に欠かせない存在だったことがよくわかる。

 

語るに足る程の資格はないと思いながらも、

自身の中では、大きな存在であった渡瀬氏に捧げたい。

名作の数々をありがとうございました。ゆっくりとお休み下さい。

 

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