名もなき日常

何気ない毎日が大きな物語を作っている

ライブに行きたい気持ちが再燃してしまった

初めて大好きなバンドのライブに行ったのは、今から18年前のことだ。

その時に受けた衝撃たるや。

すっかりと人生観が変わってしまった。

当時多感な時期に学生が夢中になることのひとつであった色恋に関する悩みも、

一夜にして吹き飛んでしまったほどだ。

当時、恋焦がれていた人のことですら、帰りの電車の中では、

興味の対象にすらならなくなってしまった程、自分にとっては一大事だった。

もちろん、しばらく余韻に浸る日々が続いたことは言うまでもない。

 

その日を境に、ライブに行くということのプライオリティが、

最上位になったことも、あまりにも自然なことだった。

 

気になるミュージシャンがいれば、できる限りライブに行きたいと考えている。

だが、私の中でのプライオリティが最も高いバンドが存在し、

そのバンドのライブを差し置いてまで優先する予定は数少ない。

そして、そのバンドのライブだけは、初めてライブに行ってから、18年間、

足を運ばなかった年はない。

自分の中でも、それはちょっとした記録を作っているような感覚であった。

だからこそ、その記録を今後20年、30年と更新したいと考えていた。

 

もちろん、ツアーによっては、小さな会場での公演が多いため、

チケットが取れずに涙を飲まなければならないツアーもあった。

でも、もちろん、まずはチケットを取るために、ファンクラブはじめ、

チャンスがあるものには全て懸けてみる。

ただ、その結果チケットが取れずに諦めるということももちろんある。

ライブハウスや小さなホールツアーでは、チケットが争奪戦になることが、

必至のバンドであるが故、仕方ない。

 

ただ、定価以上の価格でチケットを手に入れることだけは絶対にしない。

自身の金銭的欲求のために、チケットの売買を行っている人に、

この純真な思いを汚されてたまるものか!

 

www.tenbai-no.jp

 

繰り返しになるが、ひとつのツアーに行けないことはあっても、

ライブに行っていないなという年は、この18年、一度もなかった。

 

ただ、今年がその対象の年になる可能性が高いのである。

 

ツアーのタイミング等もあるが、一番大きな理由は、自身の出産という

一大イベントがあるあということだ。

妊娠が分かった頃から、しばらくの間、行けなくなるや、

これまで通りのペースでは行けないことももちろん、覚悟はできている。

 

ただ、いざ、その事実を目の前にした時には、

やっぱり心が乱れる思いがしたのも事実だ。

 

妊娠が分かったタイミングで、ひとつのツアーが発表されていた。

ただ、遠征になってしまう会場が多いツアー且つ、

小さな会場がメインのツアーだったために、チケットが取れなかった。

昨年の10月〜11月くらいにかけてのツアーだった。

 

今年の2月に、4月〜5月にかけてのツアーが発表になった。

これも上記のライブ同様、ホールツアー。小さな会場ばかりだ。

出産タイミングを考えると、ぎりぎり行けなくもないため、

何度かチケットを取るために縄を張ったが、案の定、

取れる気配すらなかった。。。撃沈。

 

そして、今月、9月〜12月にかけての大型ツアーが発表になった。

ツアー規模は、アリーナ!!

また、自身が住む関東公演が7公演も含まれたツアーだ。

なんということでしょう!!

 

待ちに待ったツアーである。

この規模にならないとチケットの望みはかなり薄い。

そして、考えた。

現実的に行けなくはないだろう。

自身の置かれた状況もすべて想像した上で、

行くということは、果たしてできるのだろうか。。。

 

 

 

様々な事情や状況を勘案した上で、今回のツアーは、

諦めた方がよいのではないかという結論を一度出した。

結論を出してしまうと、自身の中でも気持ちの整理ができた。

新しい命を自身の中に宿すと、このような気持ちの変化が生まれるのだと、

自分でもちょっと意外な結論だった。

 

しかし…

それで終結したわけではなかった。この気持ちの紛争には、まだ続きがある。

 

先日、キーワード予約をして録画されていた番組を不意に観てしまったことで、

ライブ行きたい熱が再燃してしまった。

2009年のライブ映像で、すでに映像化もされているため、

自身もその映像は観ているし、なんならそのライブに行っている。

だから、特別な映像だったというわけではないのだが、

そのライブ映像があまりにも愛おしくて、心が乱れた。

 

その番組で放送された映像はたった1作品だったし、

その楽曲は、もう何百回と聴いている曲であるために、自分にとって、

特段思い入れが強すぎる曲というわけでもなかったのだが、

その時の自琴線に触れてしまったのだろう。

涙がどんどん出て、止まらなくなった。

涙と同時に感情が溢れるのも止まらなくなった。

これまで、無意識に塞き止めていた気持ちの壁が一気に決壊してしまった。

 

そのため、「行きたい」「行きたい」という言葉とともに、

しばらく泣きに泣いた。

溢れるままの気持ちに、しばらくは正直になってみようと思った。

 

10分くらいすると涙が止まった。

でも、言葉にすることによって再燃した行きたいという気持ちは、

まだ自分の中から排除し切れていない。

 

自身でも厄介な気持ちであることは理解している。

自覚が欠如しているということも、十分分かっている。

 

ただ、今も「行きたい」という気持ちが残っている状態で、

その気持ちと葛藤している。

 

再燃してしまったこの火を鎮火、消火できることは、

果たしてできるのだろうか。

 

まだ、その自信はない。